2026/10/13 16:53

3連休明けの火曜日です。

今日のブログは、久しぶりにうつわのことについて書いてみようと思います。

今日は「貫入」について。
作家もののうつわを選ぶにあたり
ぜひ注目していただきたいポイントです!

貫入はこのように

器の表面に見える細かな線のこと。


初めて見た方は、
「割れてるの!?」と不安になりますよね。

ご安心を!
器そのものが割れているわけではありません。
ポロポロこぼれてくることもありません。


簡単にいうと、「貫入」とは
器の表面を覆っている釉薬にできる細かなひび模様のこと。

焼成後、器が冷めていくときに、
素地と釉薬の縮み方の違いによって生まれます。

このひび模様が生まれるとき、
「カン! ピキン!」と高い音が聞こえてくることがあるそうです。

高く澄んだ清々しいほどに綺麗な音色。
心が洗われる美しさです。
(「貫入音」で探してみていただきたい!
動画がいくつかあがっています。ぜひ!)






細かく繊細に入ったもの、大きく大胆に入ったもの。
同じ貫入でもひとつひとつ表情が違って、
どれもその器だけの特別な表情。

「同じものはひとつとしてない」

それぞれの表情を楽しむのも貫入の醍醐味なのです。



貫入のある器は、使っていくうちにお茶やコーヒー、
料理などの色が入り込み、
少しずつ貫入が目立ってくることがあります。

新品のときとはまた違った表情になっていく。

こうした変化も、陶器を使う楽しみのひとつです。


私が愛用しているうつわ。
3年ほど使用。

表はあまり貫入が目立ちませんが
内側は良い感じ。
(底や側面に茶渋が付いているように見えるのは、
釉薬の写り方によるものです。)

こちらは5年ほど使用しているお椀。

好みの仕上がりに育ってきて嬉しいかぎり。



-作家もののうつわは表情が変わる。
-うつわを育てるたのしみ。

よく目にすることばかと思いますが
こういった貫入の変化がまさにそれです。



「できるだけ色をつけたくない」。
そう思う方もいらっしゃると思います。

そんな場合は、使う前に水にくぐらせたり、
使ったあとは長時間そのままにせず、
早めに洗ってしっかり乾かしたり。

こうしたひと手間で、
色が入り込むのを少し抑えることもできます。




器のことを知ると、
器を見るのがもっと楽しくなる。

私自身、「貫入」という言葉を知ってから、
うつわの美しさを感じる幅が少し広がったように思います。

きれいに揃ったものだけが美しいのではなく、
焼くことで生まれた線や色の濃淡、
使うことで少しずつ変わっていく表情。

そんなうつわの個性に
目がいくようになりました。


これまで貫入のあるうつわを
手にしたことがないという方も、
次にうつわを選ぶときには
ぜひ貫入にも注目してみてください◎

自分だけの一枚を育てていく楽しさを
感じていただけたら嬉しいです。


ここまで長く読んでくださった皆さま、

ありがとうございました!